FlyWire (FAFB v783)
Princeton University (Murthy & Seung labs) with the FlyWire consortium
プリンストン大学が主導し、成体メスのショウジョウバエ全脳をFAFB電子顕微鏡画像からAIで再構成し、世界中の研究者による校正で仕上げたコネクトーム。v783にはCodex上で139,255個の校正済みニューロンと数千万のシナプス(神経伝達物質予測付き)が収録され、2024年にNature誌で主要論文が公開された。
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- flywire.ai https://flywire.ai/
- codex.flywire.ai https://codex.flywire.ai/
- codex.flywire.ai https://codex.flywire.ai/api/download
- flywire.ai https://flywire.ai/tos
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flybench
brandoncho369
デモのブームがおおむね飛ばしてきた問い、すなわち「そのシミュレーションのハエは、実際のハエが行うと分かっている振る舞いを今も示すのか」を測るための反射ベンチマーク。文献引用付きの行動課題群、参照実装の leaky integrate-and-fire シミュレータ、採点用ハーネスを備え、任意のモデルパラメータ設定に比較可能な数値を与える。「Minecraft や Doom のデモはどれもシナプス重み・全体ゲイン・抑制の扱いを推測で決め、それらしく見えるまで手で調整するしかなかった」という問題意識を明示している。
DesktopFly
DenisSergeevitch
macOS のデスクトップ上を歩き回る 3D ショウジョウバエ(Windows 向け Electron 移植版あり)。FlyWire 由来の 668 ニューロン回路(感覚・逃避・意思決定)と、MaleCNS 由来の 1,045 ニューロン回路(下行ニューロンから 220 個の脚運動ニューロンまで)を 1 kHz の LIF モデルで動かして行動を決める。ウィンドウの縁を地形、ウィンドウ移動を脅威、クリックを振動として知覚し、別ウィンドウで 23,210 ニューロンの発火をリアルタイム表示する。筋肉の力学は生物学的に較正されていないモデルであることを README で明記。コードは MIT、FlyWire データは CC BY-NC 4.0、MaleCNS は CC BY 4.0。
Eon fly-brain
Eon Systems PBC
Eon Systems が公開した、Shiu らの Nature 2024 論文に基づく漏れ積分発火型の全脳モデルの再実装。FlyWire v783 の約 13.8 万ニューロンと約 500 万シナプスを対象に、Brian2(CPU/CUDA)・PyTorch・NEST GPU・GeNN の各バックエンドで動かせ、任意の集団を刺激・抑制して活動の伝播を観察できる。2026 年 3 月 10 日の同社アップデートでは、この脳を MuJoCo 上の NeuroMechFly v2 の身体と結合し、グルーミングや摂食・採餌といった行動が閉ループから生じたと報告しており、同社はこれを「初の身体化されたハエのアップロード」と呼んでいる。
NAVis
navis-org (Fly Connectomics group, Cambridge)
ニューロンのスケルトン・メッシュ・dotprops・画像ボリュームを統一的に扱う Python ライブラリ。2D/3D 描画、形態計測、NBLAST による類似度比較、テンプレート脳間の座標変換を備える。ケンブリッジのハエ・コネクトミクス界隈で R の natverse と対をなす形で開発され、neuPrint や(fafbseg 経由で)FlyWire/FAFB と連携する。重い処理は navis-fastcore として Rust 化されている。
flybrain (annel0)
annel0
ショウジョウバエ中枢神経系の、コネクトームに束縛されたスパイキングモデルを回す高速な GPU シミュレータ。同時に「確かめられなかったこと」の記録でもある。出発点はバイラルの波が飛ばした問い——みんな脳を読むばかりで、誰も書き換えない。ニューロンを足したらどうなるのか——で、最後にはその問いに今は誠実に答えられない理由が計測に基づいて並ぶ。MaleCNS v1.0 を CSR グラフとして取り込み、他人の公開済み予測を再現するために FlyWire 783 をそのまま読み込んだ結果、13 ニューロンで中央値比 1.01・相関 0.970 の一致を得ている。README は英語とロシア語。
FLYBRAIN · Bad Apple × DOOM
fazchile17
FlyWire FAFB v783 のコネクトーム(139,255 ニューロン・15,091,983 の有向ペア・54,492,922 の接触)をローカルで見る 3D ビューア。同じ地図の上で Bad Apple!! を再生することも、DOOM のシェアウェア版を遊ぶこともでき、描画はすべてニューロンだけで行う。約 3GB のデータ準備を一度済ませればビューア本体は完全にオフラインで動き、ネットが要るのは Virtual Fly Brain と FlyWire へのリンクだけ。ドキュメントはスペイン語。同じ週に出た独立した Bad Apple 事例のひとつ。
FlyBrain-HalfLife
Yusuftmle
Valve の Half-Life(GoldSrc)を自律プレイするエージェント。深層ネットワークも方策も強化学習も挟まず、MaleCNS v1.0 と FlyWire から起こした生物物理的な leaky integrate-and-fire 回路を疎テンソルで回して、旋回・ジャンプ・回避を生成する。画面は 60×60 の複眼網膜に投影され、被ダメージは巨大線維の逃避反応を引く。見出しに出る 166,700 という数字は元データセットの規模で、デモが実際に回しているのは 12,260 ニューロンの部分グラフ。ゲーム画面の横にカルシウム風の活動と下行ニューロンのメーターが並ぶ。
Buzzback Brain
Buzzback (zormy111)
トークンプロジェクトの神経科学部分にあたるリポジトリ。FlyWire のメス個体の全脳(13万8,639ニューロン・1,509万1,983シナプス行)を leaky integrate-and-fire ネットワークとしてシミュレートし、糖を感じる味覚受容ニューロンを刺激して、口吻伸展の運動ニューロン MN9 の発火を読み出す。本番ではその発火がオンチェーンの買い戻しを起こす。モデル、校正、デモ動画が公開されている。ここで扱うのはコードであってトークンではない。
情報提供のみ。推奨・紹介リンクはありません。
connectome_interpreter
Yijie Yin, University of Cambridge
配線図を回路機能についての検証可能な仮説に変える Python ライブラリ。約 14 万ニューロンの全脳解析でもノート PC や Colab で動く。ニューロン群どうしの多シナプス的な実効結合を符号ありなしで計算し、始点と終点のあいだの実際の部分回路を取り出して描画し、微分可能なコネクトームモデルも提供する。PyPI から導入でき、プレプリントと Colab ノートブックが付属する。
FastFly
eonfathom (Michael)
FlyWire の全脳(13万9,255ニューロン・5,450万シナプス)をコンシューマ向け NVIDIA GPU 1 枚で実時間以上の速度で走らせることを狙った GPU シミュレータ。要点は実装側にあり、leaky integrate-and-fire ニューロン、FP16 重みの CSR 疎行列、実際に発火したニューロンのシナプスだけを処理するプッシュ型伝播、ビットパックしたフラグに対する warp ballot 命令でのスパイク検出、スパイク単位の warp 負荷分散を用いる。結合データは Shiu らの v783 リリース、アノテーションは flywire_annotations に由来する。
FlyBrain Engine
Mehran (@mehrantsi)
公開済みの FlyWire 版 leaky integrate-and-fire モデルを Rust と Metal でネイティブ実装したエンジン。Python は独立検証用の Brian2/NumPy ラインと、オフラインの Parquet→CSR コンパイラとして残されている。さらに Rust の身体層も備え、MuJoCo が書き出し済みの NeuroMechFly の身体を動かし、固定レートのブリッジが感覚入力を流し、ネイティブビューアが 3D 世界を表示する。別途 MaleCNS v1.0(腹側神経索を含む 16万6,700ニューロン・2,446万9,412本の符号付き結合)を接続する実験的統合があり、個体をまたぐ配線の追加は行っていない。ニューロンを動かしたまま運動読み出しだけを切断する対照実験も用意されている。
The Fly Wheel (blackjack dealer)
flywheel-sol
手札が 12〜20 のときのヒット/スタンドを、FlyWire v783 の leaky integrate-and-fire シミュレーション(13万8,639ニューロン・1,509万シナプス、Shiu ら 2024 のパラメータ)を 1 回刺激し、口吻の運動ニューロン MN9 の読み出しで決めるブラックジャックのディーラー。リポジトリにはモデル、計測した校正値、ネガティブコントロール、サイト上でプレイされた任意のハンドを再生して「どのコードが決めたか」を検証できるスクリプトが含まれる。掲載理由はこの検証可能な仕組みであって、トークンではない。
情報提供のみ。推奨・紹介リンクはありません。
Infinite Sugar
William Kelly (@cnqso)
ゲームではなくブラウザ上の作品。FlyWire の 13万9,255ニューロンがテラリウム内のハエの身体を動かし、甘味を感じるニューロンに刺激が絶えず入り続けるため、ハエは永遠に食べ続ける。摂食・頭部・触角の動きは神経活動に従い、翅の動きや足の小さな踏み替えは用意されたパターンを使う。隅のマップでは発火に応じて FlyWire の座標が光る。作者は Harris Rosenblum の Infinite Pain(2025)を着想源として挙げ、身体とモデルの参照元に flybody・MuJoCo・Shiu らの研究を明記している。
webgpu-fly
Ahmet Barış Günaydın (@abgnydn)
FlyWire コネクトーム上の実在する下行ニューロンを発火させると、スパイクのカスケードが配線を伝わって MANC の腹側神経索データに入り、出てくるのは歩行の強さと旋回バイアスの 2 値。それが手書きのトライポッド歩容を変調する。インストール不要で WebGPU により完全にブラウザ内で動作し、別途 science ビューも用意されている。運動系の対応付けは明示的な近似だと README に記載があり、プロジェクト自体は 2026 年 9 月のブームの数か月前から存在する。
coconatfly
Gregory Jefferis (natverse)
主要なハエのコネクトームを共通のインターフェースで扱えるようにする R パッケージ。hemibrain・FlyWire・MANC・FANC・BANC・male CNS・male optic lobe に対して、同じ書き方で結合相手の検索や細胞タイプの比較ができる。Jefferis 氏が開発しており、ライフサイクルは実験段階で API が変わる可能性はあるものの、hemibrain と FlyWire の比較では既に実用されている。
connectome_data_prep
Yijie Yin, University of Cambridge
ケンブリッジ大学の Yijie Yin 氏による、公開コネクトームを解析しやすい疎結合行列とメタデータ表に整形するためのノートブック・スクリプト集。flow centrality に基づく軸索・樹状突起の分割処理も含む。対象は成虫の male CNS・BANC・FlyWire/FAFB・hemibrain・MANC に加えて幼虫コネクトームで、Connectome Interpreter で使う経路探索・実効結合解析のベンチマークコードも同梱されている。ライセンスファイルは未設定。
fly-brain (Rojas)
Enrique Rojas Aliaga, Universidad de San Martín de Porres
ペルー・リマの Universidad de San Martín de Porres に所属する Enrique Rojas Aliaga 氏による個人プロジェクト。FlyWire v783 の 138,639 ニューロン・1,510 万シナプスのスパイキングネットワークを、複眼・脚・翅を持つ NeuroMechFly v2 の身体(MuJoCo)に接続している。視覚による動き検出、嗅覚走化性、味覚応答、歩行・飛行・逃避の創発を報告し、コネクトームと身体経験から個体差が生じる過程を主題としている。2026 年のプレプリントが Zenodo に登録済み。
Fly Connectome Data Tutorial (SJCABS)
SJCABS winter school (Sven Dorkenwald & Alexander Bates)
サンフアン冬季スクール(Connectomics and Brain Simulation)向けに Sven Dorkenwald と Alexander Bates が作成した教材。データ読み込みから形態解析、直接・間接結合の解析まで、Python と R の両方で段階的に学べる。BANC・FAFB・male CNS・MANC・hemibrain のメタデータを共通スキーマに揃え、公開クラウドバケットで配布しているため、同じノートブックを 5 つのデータセットで使い回せる点が特徴。
FlyWire Codex
Princeton Neuroscience Institute
Princeton Neuroscience Institute が開発した Web ベースのコネクトーム閲覧ツール。ソフトのインストールも生データのダウンロードも不要で、ブラウザだけで検索・絞り込み・可視化ができる。FlyWire の FAFB v783(139,255 ニューロン)に加え、BANC v888、Janelia の MANC v1.2.1、オス視葉 MAOL v1.1、male CNS v1.0 も閲覧でき、2026 年初頭時点で登録ユーザーは 6 万人を超えた。コードは murthylab/codex として Apache-2.0 で公開されている。
malecns (R)
natverse / Jefferis lab with Janelia FlyEM
Janelia FlyEM のオス全中枢神経系コネクトーム(neuPrint 上の公開スナップショット male-cns:v1.0)を natverse から手軽に扱うための R パッケージ。ニューロンのメッシュ取得、FlyWire や MANC の細胞タイプと対応づけたアノテーション列、データセット間の座標変換などを提供する。Janelia FlyEM とケンブリッジの Drosophila Connectomics Group の共同プロジェクトから生まれ、2021 年末から開発が続いている。
natverse / nat
Jefferis lab, MRC LMB
3D 神経解剖データの読み込み・可視化・解析・書き出しを行う、相互運用可能な R パッケージ群。tidyverse をモデルにしており、中核の nat(NeuroAnatomy Toolbox)は Jefferis 研が 2014 年から GitHub で保守している。neuprintr や fafbseg といった周辺パッケージにより hemibrain や FlyWire/FAFB に R からアクセスできる。2020 年に eLife で論文化された。
Drosophila_brain_model (Shiu et al.)
Philip K. Shiu et al.
Shiu らの論文「A Drosophila computational brain model reveals sensorimotor processing」(Nature、2024 年 10 月)のリファレンス実装。FlyWire 全脳を対象にした漏れ積分発火モデルを Brian 2 上に構築している。FlyWire ID を指定してポアソン入力で活性化したり、抑制して光遺伝学的操作を模したりでき、スパイク時刻と発火率を出力する。コネクトームは v630 と v783 の両方に対応し、Jupyter のチュートリアルも付属。Eon Systems の fly-brain など後続プロジェクトがこのモデルを直接の土台にしている。
flybrain (snedea)
snedea (GitHub user)
FlyWire FAFB v783 の全 139,255 ニューロンと 270 万結合を漏れ積分発火モデルとして Web Worker 内で動かす、ブラウザで遊べる個人開発のシミュレータ。餌・接触・風・光・温度といった刺激を与えると、台本なしに配線から行動が立ち上がる様子を観察できる。2026 年 3 月に、302 ニューロンの線虫を扱う heyseth 氏の worm-sim をハエへ拡張する形で始まり、flybrain.app で公開されている。
Virtual Fly Brain
Virtual Fly Brain consortium (UK institutions incl. MRC HGU)
ニューロン画像・遺伝子発現パターン・コネクトームを標準脳テンプレート上に統合し、解剖学オントロジーで結びつけて横断検索できる Web アトラス。英国の研究資金で 2009 年から運営され、現在は 60 万件超の 3D 画像と約 49 万個の結合情報付きニューロンを収載し、hemibrain・FlyWire・FANC・幼虫 L1EM などをカバーする。v2 フロントエンド(geppetto-vfb)は Geppetto を MIT ライセンスでカスタマイズしたもの。
Wikipedia: Drosophila connectome
Wikipedia (Wikimedia Foundation)
ショウジョウバエのコネクトミクスを一望できるWikipediaの記事。なぜショウジョウバエがモデル生物に選ばれるのかから始まり、3,016ニューロンの幼虫脳、成体のhemibrain、FlyWire、FANC・MANCの神経索、2025年のBANCやオス中枢神経系の全体再構成まで主要データセットを順に解説し、配線構造と行動の関係にも触れている。本文はCC BY-SA 4.0、最終更新は2026年8月11日。





